数年前、FIREという言葉が一気に広がりました。
Financial Independence, Retire Early(経済的自立と早期リタイア、早期退職)。
FIREとは何か
FIRE(Financial Independence, Retire Early)は、資産を形成し、その運用益で生活することで早期退職を目指す考え方です。よく知られる「4%ルール」は、年間支出の25倍の資産があれば理論上持続可能とされるモデルです。
「もう会社に縛られない」「自由な人生」「お金に働いてもらう」
その響きに、私はすごーく憧れました。
FIREは“希望”だった
仕事に縛られない生活。
人間関係に振り回されない。
お金が十分にあれば、働くかどうかを自分で選べる。
私は仕事が嫌いではないけど、「自由」ということをとても重要視してるのでFIREして自由に暮らしている30代、40代の人の発信する言葉がすごく魅力的に感じました。
私も資産シミュレーションを回し、「このままいけば、いけるかもしれない」と思ったこともあります。
でも、シミュレーションを深掘りすると違う景色が見えた
30年の資産シミュレーション。
さらに暴落シミュレーションも入れてみました。
すると、見えてきたのは「自由」だけではなく、「揺れ」でした。
初年度に暴落が来たら?
インフレが続いたら?
想定より寿命が延びたら?
FIREは理論上可能でも、心理的に安定するとは限らない。
そこに気づいたとき、私は少し現実に目が覚めた感じがしました。
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完全FIREよりサイドFIREが残った理由
最近は「完全FIRE」よりも「サイドFIRE」という言葉のほうが現実味を帯びています。
少し働く。
収入をゼロにしない。
社会との接点を持つ。
これは単なるお金の問題ではなく、精神の安定の問題だと思います。
収入があるという事実は、暴落時のクッションにもなる。
そして何より「役割」がある。
FIREして、生き生きと第2の人生を歩めるか、と考えた時に、もし私が独身や子供が巣立ったあとなら早めのリタイヤをしていたかもしれません。
ですがまだ子供が小学生。教育費にも何があるかわからない中、FIREを目指すのは私の場合は違いました。
私が距離を置いた本当の理由
私がFIREから距離を置いたのは、早期リタイアが悪いと思ったからではありません。
「安心」と「自由」は別物だと感じたからです。
資産が増えても、不安が完全に消えるわけではない。
むしろ、守るフェーズに入ると、減ることのほうが怖くなる。
だから私は、完全FIREを「目標」にするよりも、揺れても崩れない設計を優先したいと思うようになりました。
私がいま目指しているもの
私が目指しているのは、FIREというより“安心設計”に近いものです。
- どれだけ働くかどうかを選べる状態
- 収入源が複数ある状態
- 揺れても崩れない設計
- 余白を削らない生活
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FIREはゴールではなく、通過点かもしれない
FIREという考え方は、お金と向き合うきっかけをくれました。
でも今の私は、「早く辞める」よりも「長く安定する」ほうを選びたい。
FIREに憧れて人生設計を考えたこともよかったと思います。
でもいまは、FIREよりもサイドFIREぐらいが目指すところとしてしっくりきます。それがいちばん自分に合っているから。
私は自由も欲しいし、仕事の刺激も好き。
子供に働いている姿も見てほしいし、労働は尊いことも教えたい。
社会とつながりももっていたい。
そんな自分の目指すところはサイドFIRE。資産4000万の今もいい感じのところにこれています。
もしあなたも、FIREという言葉に少し疲れているなら。
いったん距離を置くのも、ひとつの選択かもしれません。
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